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2017/01/08 09:20
昔からお祝いごとや特別な日には欠かせないもので、小麦粉で作った生地の中に小豆あんを入れて丸めたものです。
生イーストを使い、カンナやカカラの葉を下に敷いて蒸しあげます。
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この「ふくれまんじゅう」、島中のキリスト教徒の家で江戸時代から食べられているそうです。
そこには、五島のキリシタンの歴史と深い関係があるのです。
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江戸時代、禁教令によってキリスト教信仰は禁止され、さらに島原の乱の前後からは徹底したキリスト教禁止、キリシタンの取締りが行われました。故に、当時のキリシタンやその子孫は表向きは仏教徒として振る舞うことを余儀なくされました。
「潜伏キリシタン」として密かに信仰を捨てずに代々伝えてきました。
この「潜伏キリシタン」は国内の様々な場所に広く潜伏していましたが、多くの土地ではすぐに途絶えていったとみられています。
しかし、幕府の禁教令から逃れ、五島に移り住んだ「潜伏キリシタン」は、山を切り開きながら厳しい自然環境の下で暮らしを営み、信仰を守り続けてきました。迫害や拷問に耐えながら密かに信仰を語り継ぎ、今も静かに信仰と暮らしを続けています。
上五島地区では現在、4人に1人がキリスト教というほどで、明治時代に禁教令が解かれると島内に次々と教会が建てられました。
現在、上五島には29の教会があり、信者たちの祈りの場として今も大切に守られています。
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辺境の地での貧しい生活の中「ふくれまんじゅう」は、信仰を隠すためパンの代わりに食べられていたそうです。
カトリック信徒の方は毎年8月15日は聖母被昇天祭として、必ず「ふくれまんじゅう」を作り、食べるそうです。
「ふくれまんじゅうの祝い日」と呼ばれていたとも言われます。苦難の歴史を忘れぬよう、今も代々受け継がれている島の味です。
現在も各家庭で作られている「ふくれまんじゅう」はキリシタンの方が作るものの方が美味しいと言われているようです。
1月14日のイベントでは、五島列島の久賀島のキリシタンの方に頼んで作っていただいたものをお出しします。
江戸時代から約250年に渡って受け継がれてきた味をぜひ召し上がってみてください。
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