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2017/01/06 13:43
『鯨と平干大根の煮物』とは、
鯨肉を炒めて油を出し、平干大根や野菜、こんにゃく、ちくわなどを入れて更に炒めた後、煮込んだ料理です。
鯨の油がとってもいい仕事をしてくれます^^♪
平干大根にその油と出汁がしみ込んで、じゅわっと美味しい汁が染み出てきます。
平干大根についての詳しいことはこちら
鯨を食用としていた歴史は古く、縄文時代以前から鯨は食べられていたようです。
組織的な捕鯨が始められたのは江戸時代からで、捕鯨地域周辺の漁村では日常的に食べられていました。
江戸時代の長崎は、鯨が数多く回遊する地域でした。
実は全国で一番鯨を食べる地域は長崎です。
捕鯨のおかげで経済的にも裕福だったため、一番美味しい部位が分配されていました。その文化が今も根強く残っていることから、「長崎に行けば美味しい鯨が食べられる」と言われています。
現在商業捕鯨は禁止されていますが、なぜ長崎には鯨が大量に仕入れられるかというと、調査捕鯨の副産物の鯨肉があるからなのです。
調査捕鯨の乗組員は、かつて捕鯨を多くしていた地域からの採用が多いようで、その時の縁で五島列島にも鯨肉が入って来ています。
戦後の学校給食を代表するメニューに「鯨の竜田揚げ」などがありますが、現在では商業捕鯨中止などによりほとんどお目にかかることができなくなっています。
先ほども言いましたが長崎・五島列島では、今でも鯨を食べる文化が残っているので、「鯨と平干大根の煮物」のような料理が今も各家庭で食べられています。この料理は鯨の油を活かした料理で、鯨独特の香りと味が箸を進めます。
鯨の量も難しく、あまり多く入れてしまうと鯨のクセが気になってきますが、絶妙な量で作ってあるので最後まで美味しくいただけます。
そして、板こんにゃくを入れるのですが、なぜか黒ではなく白いこんにゃくを使います。
「鯨と平干大根の煮物」、1月14日のイベントでもお出しします。
鯨の香りや味をぜひ味わってみてくだい^^
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