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2016/11/24 14:26
昔、島根県・隠岐島(海士町)には、醬油蔵がありませんでした。
離島であったため、現代のように醤油を運んでくるのも大変でした。
そこで、各家庭でどうにか自分たちの力で、味噌から醤油っぽい味を作ることができないかと試行錯誤ののち作られたのが「こじょうゆ味噌」です。
醤油の一般的な材料は、大豆、小麦、塩です。
味噌の一般的な材料は、米、大豆、塩です。
「こじょうゆ味噌」の原材料は、小麦、大豆、米発酵調味料、食塩、うるち米、もち米、水あめ、です。
醤油と味噌の材料が両方使われていることがわかりますね~!!
気になる味の方は、
「醤油っぽい味噌」です。(表現がそのまま過ぎますかね汗)
そこに、深いコクと旨みが感じられます。
写真に見られるツブツブは、大豆や米です。
一般的な味噌は滑らかにするために粒を潰してしまうのですが、こじょうゆ味噌は敢えて粒を残してあります。
そのため、深いコクが生み出されると言われています。
なめ味噌の一種です。
(なめ味噌とは…金山寺味噌やゆず味噌など、そのまま副食にしたり酒の肴にするような味噌のこと。)
金山寺味噌は甘めのなめ味噌ですが、こじょうゆ味噌は甘さは少なく塩分が際立つタイプのなめ味噌かもしれません。
ですので、そのまま上の写真のように生野菜に付けても美味しいですし、醤油の代わりに調味料としても使うことができます。
例えば、
冷奴にのせて。
深~いコクと程よい塩分がどんどん箸を進めます!
また、
炒め物にも合いますよ。
「なすとピーマンの味噌炒め」は家庭料理の定番ですが、「なすとピーマンのこじょうゆ味噌炒め」も一味違って美味しいのでぜひお試しください。なすとピーマンに限らず色々な野菜の炒め物にも合います。
「こじょうゆ味噌」誕生の地、島根県隠岐島ではお刺身も醤油ではなく、こじょうゆ味噌で食されています。
また、隠岐島ではサザエがよく獲れるので「サザエのつぼ焼き」も郷土料理として親しまれていますが、そこにも醤油の代わりにこじょうゆ味噌が使われています!
他にも、隠岐島には「サザエ味噌」という郷土料理があります。
茹でたサザエをこじょうゆ味噌、白ごま、ネギで合えるものです。
ご飯のお共に、酒の肴にも合う贅沢な郷土料理です。
機会があればお試しください♪