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2016/10/31 10:34
だんだんと寒さが増してきて、秋から冬に近づいて来ましたね。
寒くなってくると、食べたくなるものも変わってきますよね。
鍋や煮物、あつあつのお味噌汁…
色々ありますが、「平干大根」で作る煮物も冬にぴったりです。
※「みじょか」は五島列島の方言で、「かわいい」という意味があります。
「平干大根」とは切干大根のように細くせずに、小さい大根はそのまま、大きい大根は2つに切ってから薄くスライスしたものです。
長崎県五島列島の新上五島町に昔からある特産品です。
五島列島で育った大根を五島列島の風と天日にさらして作られています。
この平干大根、切干大根と同じように煮物にしても存在感が違います。
食べごたえ十分です。
かといって、硬いということはなくふっくらとして甘みや旨味がじゅわっと出てきます。
こちらは平干大根を使った新上五島町の郷土料理「平干大根と鯨の煮物」です。
鯨の脂で平干大根や人参、ちくわ、こんにゃく(新上五島町では白こんにゃくがスタンダードみたいです)、いんげんを炒め、出汁、醤油、砂糖等で煮る料理です。
鯨の脂がいい仕事してるんですよ。
長崎県は、全国で1番鯨を食べる地域でもあります。
昔から鯨が多く回遊し、捕鯨のしやすい地形だったことから長崎の食文化には鯨が今でも欠かせないものとなっています。
鯨を使った郷土料理についての記事はこちらをご覧ください↓
http://shop.tokyo-kurayashiki.com/blog/2017/01/06/134358
鯨がなくても、季節の野菜と煮物にしたり、
幅が広い平干大根の形状を利用して、豚肉と重ねて巻いたものを煮て食べられています。
(豚バラ肉がおススメ、子供たちに大人気の料理です。)
平干大根の豚肉巻
【材料】(10個分)
〇平干大根 10枚
〇豚肉スライス 10枚
〇油 適量
〇酒 25g
〇砂糖 20g
〇薄口醤油 30g
〇だし汁 500ml
(いりこがおすすめです)
【レシピ】
①平干大根を戻し、豚肉スライスをのせて巻き、つまようじで留める
②①を油で炒めたのち、だし汁を入れて煮立てる
③煮立ったら、砂糖→酒の順で入れる
④薄口醤油も加え、煮詰めたら完成!!
平干大根のおススメの戻し方
現地のお母さん方に平干大根の戻し方を聞いてみました。
①水で何度か洗う(平干大根同士をこする感じで)
②ざるに上げ、そのまま20分位放置(水に漬けません!)←ここポイント!
③煮物にしたり、はりはり漬けにしたり、お好みの調理法で料理する
ざるに上げても①の水で十分戻ります。
水に漬けないので大切な栄養価が流れ出る心配がありませんね。
干大根は、生の大根に比べてミネラル・ビタミン類が一桁増えます。
中でもカルシウムは約15倍、カリウム20倍、鉄分は50倍と多く、
ミネラルバランスが優れた自然食品です。
食物繊維も生の大根の15倍となり、食物繊維の代表のごぼうの5倍以上となっています。冬にぴったりの「平干大根」、ぜひ1度お召し上がりください。